「クリームパンって、いつから日本にあるの?」と気になったことはありませんか?
コンビニやパン屋さんで当たり前のように並んでいるクリームパンですが、意外と知られていないのがその誕生の歴史です。
実はクリームパンは、1904年(明治37年)に日本で誕生した菓子パンです。
この記事では、クリームパンの歴史と起源をわかりやすく解説します。
誰がどこで作ったのか、どうやって日本中に広まったのかまで丁寧にまとめているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
ぷよんクリームパンは海外から伝わったパンではなく、日本で生まれた菓子パンなんです。
クリームパンの歴史をざっくりおさらいしよう
クリームパンの歴史は、明治時代の終わりごろにスタートします。
もともと日本にはなかった「洋菓子のカスタードクリーム」と「パン生地」を組み合わせた、まさに日本発祥のオリジナルフードです。
和菓子の文化が根付いていた時代に、洋菓子の要素を取り入れたクリームパンが誕生した背景には、当時の食文化の変化が大きく影響しています。
- 明治時代に西洋のパンや洋菓子文化が日本へ広まる
- 1874年にあんぱんが発売される
- 1900年にジャムパンが発売される
- 1904年に現在の新宿中村屋がクリームパンを発売する
クリームパンが誕生したのはいつ?
クリームパンが初めて作られたのは、1904年(明治37年)です。
日本の食文化が西洋化していく明治時代、パンそのものもまだ一般家庭には現在ほど馴染みのある食べ物ではありませんでした。
そんな時代に、カスタードクリームをパン生地で包んだクリームパンが誕生したのです。
明治時代のパン文化
明治時代に入ると、西洋の文化が取り入れられるようになり、食生活にも変化が訪れました。
それまでの和食中心の文化から、洋食や洋菓子が少しずつ浸透していったのです。
パン自体は江戸時代後期から日本に入ってきていましたが、明治時代になると日本人の味覚に合わせたパンが次々と作られるようになりました。
代表的なものが、木村屋が1874年(明治7年)に発売したあんぱんです。
あんぱんは、西洋から伝わったパンに日本人になじみ深い餡を組み合わせた、日本独自の菓子パンでした。
この時代は、海外から伝わったパンに日本らしい工夫を加えた「日本ならではのパン」が次々と生み出された時期だったのです。
ジャムパンとの関係
クリームパンが誕生する前には、パンの中にジャムを入れたジャムパンも作られていました。
新宿中村屋の公式情報によると、ジャムパンはクリームパンより少し早い1900年(明治33年)に木村屋から発売されています。
あんぱんやジャムパンによって「パン生地で甘い具材を包む」という菓子パンのスタイルが広まり、その流れの中でカスタードクリームを包んだクリームパンが誕生しました。
あんぱん・ジャムパン・クリームパンは、日本を代表する三大菓子パンとも呼ばれています。
いずれも明治時代に日本で生まれ、日本人の好みに合わせて発展してきたパンです。
クリームパンを最初に作ったのは誰?
クリームパンの元祖とされているのが、現在の新宿中村屋です。
新宿中村屋は、相馬愛蔵・黒光夫妻が1901年(明治34年)に東京・本郷で創業した歴史ある店です。
公式情報によると、相馬夫妻は初めてシュークリームを食べたとき、そのおいしさに驚いたといいます。
そこで、シュークリームに使われているクリームを、あんぱんの餡の代わりにパン生地で包めば、新しい商品になると考えました。
さらに、乳製品を使ったクリームは、子どもの栄養面でもよいのではないかという思いがあったとされています。
こうして試作されたクリームパンは評判を呼び、1904年に中村屋の商品として発売されました。



クリームパンを考案したのは相馬愛蔵氏だけではなく、妻の黒光氏を含む創業者夫妻として紹介されています。
出典:中村屋の歴史|新宿中村屋
なぜグローブ型になったのか
クリームパンといえば、独特のグローブのような形が特徴的ですよね。
この形が生まれた理由には諸説ありますが、よく知られているのが、パンの中にたまる空気を逃がすために切り込みを入れたという説です。
カスタードクリームを生地で包んで発酵・焼成すると、クリームと生地の間に空洞ができることがあります。
空洞が大きくなると、パンの大きさに対してクリームが少なく見えてしまうこともあります。
そこで、生地の端に切り込みを入れて内部の空気を逃がしやすくした結果、グローブの指のような形になったと考えられています。
- 生地とクリームの間にたまる空気を逃がすため
- パンの中に大きな空洞ができるのを防ぎやすくするため
- クリームが入ったパンだと見分けやすくするため
- ほかの菓子パンと区別しやすい形にするため
現在も、この特徴的な形は昔ながらのクリームパンの「顔」として親しまれています。
グローブ型になった明確な経緯については、すべての資料で統一された説明があるわけではありません。
空気を逃がすためという説は広く知られていますが、唯一の由来として断定せず、一説として理解しておきましょう。
クリームパンが日本全国に広まった理由
クリームパンの歴史を知る上でもう一つ大切なのが、「どうやって全国に広まったのか」という視点です。
誕生当初は一部の都市部で販売されていたクリームパンが、なぜここまで日本中に浸透したのでしょうか。
- 製パン技術の発達によって品質が安定した
- 製パン会社が量産・全国流通に対応した
- 学校給食などを通してパン食が身近になった
- スーパーやコンビニで手軽に買えるようになった
- 子どもから大人まで食べやすい味だった
大量生産技術の進化と普及
クリームパンが一般家庭にまで広まった背景には、製パン業界の技術革新があります。
大正から昭和にかけて製パン技術や製造設備が発展し、パンを安定した品質で大量に作れるようになりました。
パン生地の発酵や焼成だけでなく、カスタードクリームの製造や衛生管理、包装技術も進歩していきます。
さらに、製パン会社の流通網が広がったことで、地域を問わずクリームパンを購入できるようになりました。
| 普及の要因 | クリームパンへの影響 |
|---|---|
| 製パン技術の向上 | パン生地やカスタードクリームの品質が安定した |
| 製造設備の大型化 | 多くの商品をまとめて生産できるようになった |
| 包装技術の進歩 | 品質を保ちながら店舗へ届けやすくなった |
| 流通網の拡大 | 都市部以外でもクリームパンを購入しやすくなった |
学校給食との意外な関係
学校給食でパン食が広く取り入れられたことも、日本人がパンに親しむ背景のひとつになったと考えられます。
日本の学校給食は明治時代に始まり、戦争による中断を経て、1947年(昭和22年)から再開されました。
さらに1954年(昭和29年)には学校給食法が制定され、学校給食が全国へ普及するための基盤が整えられました。
給食を通じてパン食に慣れた子どもたちが、家庭やパン屋でもパンを食べるようになり、日本の食生活にパンが定着していきます。
甘くて食べやすいクリームパンは子どもからも親しまれ、世代を超えて愛される菓子パンへと成長していきました。
コンビニの登場がさらなる普及を後押し
昭和後期から平成にかけてコンビニエンスストアが急速に普及したことで、クリームパンはさらに身近な存在になりました。
パン屋だけでなく、スーパーやコンビニでいつでも購入できるようになったことが、クリームパンの「定番品」としての地位を確立させた要因のひとつです。
平成以降は各メーカーがオリジナル商品を開発し、クリームの味や食感、生地のバリエーションも豊かになっていきました。



大量生産だけでなく、スーパーやコンビニで手軽に買えるようになったことも、定番化した大きな理由ですね。
クリームパンの種類と現代のトレンド
誕生から100年以上が経ったクリームパンは、現代では非常に多くのバリエーションが存在します。
昔ながらのシンプルなカスタードクリームタイプから、こだわりの素材を使ったスイーツタイプまで、その幅は驚くほど広がっています。
| 種類 | 特徴 | 代表例 |
|---|---|---|
| スタンダードタイプ | カスタードクリームをパン生地で包んだ定番スタイル | コンビニ商品 町のパン屋の商品 |
| 冷やして食べるタイプ | やわらかい生地と口どけのよいクリームを組み合わせたもの | 八天堂のくりーむパンなど |
| スフレ・蒸しタイプ | しっとりとした生地にやわらかいクリームを組み合わせたもの | パン専門店 スイーツブランド |
| フレーバータイプ | 抹茶・チョコレート・いちごなどのクリームを使用 | 各メーカーの季節限定商品 |
| ご当地タイプ | 地域の牛乳・卵・果物などを取り入れた商品 | 地域のベーカリー 土産向け商品 |
八天堂に代表される「スイーツ系クリームパン」の広がり
近年のクリームパン業界で特に注目されているのが、広島県三原市で創業した八天堂です。
八天堂の代名詞となっている「冷やして食べるくりーむパン」は、1年半にわたる開発を経て、2008年に誕生しました。
カスタードクリームに生クリームを合わせた口どけのよいクリームと、やわらかな生地の組み合わせが特徴です。
冷蔵して食べるという新しいスタイルによって、クリームパンは従来の菓子パンだけでなく、スイーツや贈り物としても楽しめる商品へと広がりました。
出典:八天堂について|八天堂
地域ブランドや地元ベーカリーの活躍
地域に根ざしたベーカリーも、クリームパンの多様化に貢献しています。
地元の牛乳や卵、果物、抹茶などを生かしたクリームや、その土地ならではの製法にこだわったクリームパンは、観光客にも人気です。
地域のパン屋で販売されるクリームパンが、ご当地グルメやお土産として注目されるケースもあり、クリームパンの文化はさらに豊かになっています。
クリームパンと洋菓子の関係
クリームパンに使われるカスタードクリームは、もともとシュークリームやエクレアなどの洋菓子に使われていたものです。
新宿中村屋の創業者夫妻も、シュークリームに使われていたクリームのおいしさから、クリームパンのアイデアを思いつきました。
洋菓子の素材であるカスタードクリームを、日本で先に親しまれていたあんぱんのようにパン生地で包んだクリームパンは、和と洋の文化が交わって生まれた食品といえます。
クリームパンは、あんぱんに代表される「パン生地で甘い具材を包む」という日本の菓子パン文化と、洋菓子のカスタードクリームが融合して生まれました。
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クリームパンの歴史まとめ
クリームパンは、1904年に現在の新宿中村屋によって発売された、日本発祥の菓子パンです。
考案したのは、新宿中村屋の創業者である相馬愛蔵・黒光夫妻とされています。
シュークリームのカスタードクリームを、あんぱんの餡のようにパン生地で包むという発想から誕生しました。
- 1904年に現在の新宿中村屋が発売した
- 相馬愛蔵・黒光夫妻がシュークリームから着想を得た
- 洋菓子と日本の菓子パン文化が融合して誕生した
- 製パン技術や流通網の発達によって全国へ広まった
- 現在は冷やして食べるタイプやご当地商品などに多様化している
グローブ型の特徴的な形にも、パンの中にたまる空気を逃がすためという説があり、製法上の工夫が生んだデザインとして親しまれています。
大量生産技術の発展や学校給食によるパン食の定着、スーパーやコンビニの普及を経て、クリームパンは全国で親しまれる定番商品になりました。
現在では、八天堂に代表される冷やして食べるタイプや、地域の食材を使用したご当地商品など、幅広いバリエーションを楽しめます。
日本で誕生して100年以上愛されてきたクリームパンの歴史を知ることで、いつものクリームパンがもっとおいしく感じられるはずです。










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